保育士試験の実技試験とは?試験内容と合格基準を徹底解説
保育士試験の実技試験は、筆記試験に合格した人が受験できる試験です。実技試験では、保育士として必要な基本的な技能や表現力が備わっているかが評価されます。試験は、「音楽表現に関する技術」「造形表現に関する技術」「言語表現に関する技術」の3分野から、2分野を選択して受験します。ここでは、実技試験の概要と、各分野の試験内容、合格基準について詳しく解説します。
保育士試験の実技試験の概要:3分野から2分野を選択
保育士試験の実技試験は、「音楽表現に関する技術」「造形表現に関する技術」「言語表現に関する技術」の3分野で構成されています。受験者は、この3分野の中から、得意な2分野を選択して受験します。どの分野を選択するかは、事前に決めておく必要があります。申し込み時に選択した分野は、後から変更することができませんので、注意が必要です。各分野の試験内容は、毎年、全国保育士養成協議会から発表される「受験申請の手引き」に詳しく記載されていますので、必ず確認してください。
音楽表現に関する技術:課題曲の弾き歌い
「音楽表現に関する技術」では、課題曲をピアノで弾きながら歌うことが求められます。課題曲は、毎年2曲が事前に公表され、試験当日にどちらか1曲を選択します。課題曲は、子どもたちが歌いやすい、童謡や唱歌などが選ばれることが多いです。
求められるレベルと審査のポイント
「音楽表現に関する技術」で求められるレベルは、高度な演奏技術ではありません。保育士として、子どもたちと一緒に歌って楽しめる程度の演奏技術があれば十分です。審査のポイントは、以下の通りです。
- 楽譜通りに、正確な音程とリズムで演奏できているか
- 明るく、はっきりとした声で歌えているか
- 子どもに語りかけるように、表情豊かに歌えているか
- ピアノと歌のバランスが取れているか
ピアノの伴奏は、原曲と完全に同じである必要はありません。
簡単な伴奏でも、歌と合っていれば問題ありません。大切なのは、子どもたちが楽しく歌えるように、明るく、元気に、心を込めて演奏することです。
よくある失敗例と対策
- 楽譜通りに弾けない: 楽譜を読むのが苦手だったり、指がうまく動かなかったりして、楽譜通りに弾けないことがあります。
- 対策:ピアノの基礎練習をしっかり行い、指の訓練や楽譜を読む練習をしましょう。
- 歌声が小さい、音程が不安定: 緊張して声が小さくなったり、音程が不安定になったりすることがあります。
- 対策:発声練習を行い、正しい音程で歌えるように練習しましょう。
- 表情が硬い、笑顔がない: 緊張して表情が硬くなったり、笑顔を忘れてしまったりすることがあります。
- 対策:鏡の前で練習したり、人前で歌う練習をしたりして、表情豊かに歌えるように練習しましょう。
- 子どもに語りかけるように歌えない: 楽譜に集中しすぎて、子どもに語りかけるように歌えないことがあります。
- 対策:子どもたちの顔を思い浮かべながら練習したり、保育園で子どもたちと一緒に歌ったりして、子どもに語りかけるように歌えるように練習しましょう。
造形表現に関する技術:保育の一場面を絵画で表現
「造形表現に関する技術」では、与えられたテーマに基づいて、保育の一場面を絵画で表現することが求められます。試験時間は45分間で、使用する画材は、色鉛筆(12色程度)です。絵の具やクレヨン、パステルなどは使用できません。
求められるレベルと審査のポイント
「造形表現に関する技術」で求められるレベルは、プロの画家のような絵を描くことではありません。保育士として、子どもたちに絵を描く楽しさを伝えられる程度の表現力があれば十分です。審査のポイントは、以下の通りです。
- 保育の一場面として適切な内容が表現されているか
- 人物、背景、小道具などが、バランス良く配置されているか
- 色使いが豊かで、明るい雰囲気の絵になっているか
- 人物の表情や動きが、生き生きと表現されているか
絵を描くことが苦手な方でも、ポイントを押さえて練習すれば、必ず上達します。
大切なのは、子どもたちが絵を見て、楽しくなるような、温かい雰囲気の絵を描くことです。
よくある失敗例と対策
- 時間内に描ききれない: 時間配分を間違えて、時間内に絵を完成させることができないことがあります。
- 対策:過去問を参考に、時間配分を意識して練習しましょう。
- 構図が単調、色使いが少ない: 構図が単調だったり、色使いが少なかったりして、絵に魅力がないことがあります。
- 対策:人物、背景、小道具などをバランス良く配置し、さまざまな色を使って絵を描く練習をしましょう。
- 保育の一場面として不適切: テーマを理解せずに、保育の一場面として不適切な絵を描いてしまうことがあります。
- 対策:テーマをよく理解し、保育の一場面として適切な内容を表現するようにしましょう。
- 人物の表情が描けていない: 人物の表情が描けていないと、絵に প্রাণ(いのち)が感じられません。
- 対策:人物の表情を描く練習をしましょう。鏡を見て自分の表情を観察したり、イラストを参考にしたりするのも良いでしょう。
言語表現に関する技術:3歳児に3分間のお話
「言語表現に関する技術」では、3歳児クラスの子どもたちに、3分間で絵本や紙芝居を使わずにお話をする、いわゆる「素話」が求められます。試験当日に、4つのお話の課題(例:「おむすびころりん」「3びきのこぶた」「にんじんさん、だいこんさん、ごぼうさん」など)から1つを選び、お話を行います。
求められるレベルと審査のポイント
「言語表現に関する技術」で求められるレベルは、プロのナレーターのような話術ではありません。保育士として、子どもたちにお話の楽しさを伝えられる程度の表現力があれば十分です。審査のポイントは、以下の通りです。
- 3歳児に理解できる言葉で話せているか
- 子どもが聞き取りやすい声の大きさ、速さで話せているか
- 抑揚や間の取り方などが工夫され、表現豊かに話せているか
- 子どもに語りかけるように、優しく、温かい雰囲気で話せているか
- 3分間という時間を守って、お話をまとめられているか
お話の内容は、完全に暗記する必要はありません。大切なのは、子どもたちが楽しく聞けるように、心を込めて話すことです。
よくある失敗例と対策
- 声が小さい、早口: 緊張して声が小さくなったり、早口になったりして、子どもに聞き取りにくい話し方になってしまうことがあります。
- 対策:発声練習を行い、はっきりとした声で、ゆっくりと話せるように練習しましょう。
- 棒読み、抑揚がない: 棒読みになったり、抑揚がなかったりして、お話に感情がこもっていないことがあります。
- 対策:お話の内容をよく理解し、登場人物の気持ちになりきって話す練習をしましょう。
- 子どもに語りかけていない: 一方的に話してしまい、子どもに語りかけていないことがあります。
- 対策:子どもたちの顔を思い浮かべながら練習したり、保育園で子どもたちにお話をしたりして、子どもに語りかけるように話せるように練習しましょう。
- お話の内容がまとまっていない: お話の内容がまとまらず、3分間という時間内に終わらなかったり、時間が余ってしまったりすることがあります。
- 対策:お話の構成を考え、起承転結を意識して、3分間にまとめられるように練習しましょう。
- 3分間という時間を守れない: 時間配分を間違え、話を途中で切り上げたり、大幅に時間を超過したりすることがあります。
- 対策:ストップウォッチを使って時間を計りながら練習し、時間感覚を身につけましょう。
実技試験の合格基準:各分野で6割以上の得点
実技試験の合格基準は、選択した2分野のそれぞれで、6割以上の得点を取ることです。各分野の満点は50点ですので、30点以上が合格ラインとなります。2分野の合計点が60点以上であっても、どちらか一方の分野が30点未満の場合は、不合格となりますので、注意が必要です。
実技試験は、筆記試験と異なり、明確な正解がないため、不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、保育士として必要な基本的な技能や表現力が備わっていれば、必ず合格できる試験です。しっかりと対策を行い、自信を持って試験に臨みましょう。
保育士試験の実技で落ちる人の特徴とは?共通点と不合格の原因
保育士試験の実技試験は、筆記試験と異なり、明確な正解がないため、対策が難しいと感じる方もいるかもしれません。しかし、実技試験で落ちる人には、いくつかの共通点があります。ここでは、各分野で落ちる人の特徴と、共通する不合格の原因について解説します。
【音楽表現】で落ちる人の特徴:技術不足だけじゃない!
「音楽表現」で落ちる人は、ピアノの演奏技術や歌唱力が不足しているだけではありません。保育士として、子どもたちと一緒に音楽を楽しむという視点が欠けている場合も、不合格になる可能性があります。
楽譜通りに弾けない:基礎的な演奏技術の不足
楽譜通りにピアノを弾けない人は、基礎的な演奏技術が不足している可能性があります。指の訓練が不足していたり、楽譜を読むのが苦手だったりすると、簡単な伴奏でもミスをしてしまうことがあります。試験では、高度な演奏技術は求められませんが、楽譜通りに、正確な音程とリズムで演奏できることは必須です。
歌声が小さい、音程が不安定:歌唱力の不足
歌声が小さい、音程が不安定な人は、歌唱力が不足している可能性があります。緊張して声が小さくなったり、音程が外れてしまったりすることがあります。試験では、上手な歌唱力は求められませんが、子どもたちが一緒に歌えるように、明るく、はっきりとした声で、正しい音程で歌えることは重要です。
表情が硬い、笑顔がない:表現力の不足
表情が硬い、笑顔がない人は、表現力が不足している可能性があります。音楽は、感情を表現する手段の一つです。保育士は、子どもたちに音楽の楽しさを伝えるために、表情豊かに歌う必要があります。試験では、技術だけでなく、表現力も評価されます。
子どもに語りかけるように歌えない:保育を意識できていない
楽譜に集中しすぎて、子どもに語りかけるように歌えない人は、保育を意識できていない可能性があります。保育士は、子どもたちと一緒に歌い、音楽を通してコミュニケーションを図ることが求められます。試験では、子どもたちに語りかけるように、優しく、温かい雰囲気で歌えているかが評価されます。
【造形表現】で落ちる人の特徴:絵が下手だから不合格?
「造形表現」で落ちる人は、必ずしも絵が下手だから不合格になるわけではありません。時間配分を間違えたり、テーマを理解していなかったり、保育の一場面として不適切な絵を描いてしまったりする場合も、不合格になる可能性があります。
時間内に描ききれない:時間配分の失敗
時間内に絵を描ききれない人は、時間配分を間違えている可能性があります。試験時間は45分間です。この時間内に、構図を考え、下書きをし、色を塗り、仕上げまで行う必要があります。時間配分を意識せずに描き始めてしまうと、途中で時間が足りなくなり、未完成のまま提出することになってしまいます。
構図が単調、色使いが少ない:表現力の不足
構図が単調だったり、色使いが少なかったりする絵は、表現力不足と判断される可能性があります。保育士は、子どもたちに絵を描く楽しさを伝えるために、さまざまな構図や色使いを工夫する必要があります。試験では、限られた時間の中で、どれだけ表現力豊かな絵を描けるかが評価されます。
保育の一場面として不適切:テーマの理解不足
テーマを理解せずに、保育の一場面として不適切な絵を描いてしまうと、不合格になる可能性があります。例えば、「遠足で動物園に行った」というテーマなのに、遊園地の絵を描いてしまったり、「お友達と仲良く遊んでいる」というテーマなのに、一人で遊んでいる絵を描いてしまったりする場合などです。試験では、テーマを正確に理解し、保育の一場面として適切な内容を表現することが求められます。
人物の表情が描けていない:観察力・表現力の不足
人物の表情が描けていない絵は、観察力や表現力が不足していると判断される可能性があります。保育士は、子どもたちの表情をよく観察し、その表情から気持ちを読み取る必要があります。試験では、人物の表情を通して、子どもたちの感情や状況を表現することが求められます。
【言語表現】で落ちる人の特徴:話す内容以前の問題?
「言語表現」で落ちる人は、話す内容が悪いから不合格になるわけではありません。声が小さかったり、早口だったり、棒読みだったり、子どもに語りかけていなかったりするなど、話す内容以前の問題で不合格になることがあります。
声が小さい、早口:聞き取りにくい話し方
声が小さい、早口の人は、聞き取りにくい話し方をしている可能性があります。保育士は、子どもたちに分かりやすく話すために、はっきりとした声で、ゆっくりと話す必要があります。試験では、3歳児の子どもたちが聞き取りやすい話し方ができているかが評価されます。
棒読み、抑揚がない:表現力の不足
棒読みで抑揚がない話し方は、表現力不足と判断される可能性があります。保育士は、子どもたちにお話の楽しさを伝えるために、声の大きさや速さ、間の取り方などを工夫し、感情豊かに話す必要があります。試験では、抑揚や間の取り方などが工夫され、表現豊かに話せているかが評価されます。
子どもに語りかけていない:一方的な話し方
子どもに語りかけずに、一方的に話している人は、保育を意識できていない可能性があります。保育士は、子どもたちとコミュニケーションを取りながら、お話を進めることが求められます。試験では、子どもたちに語りかけるように、優しく、温かい雰囲気で話せているかが評価されます。
お話の内容がまとまっていない:構成力の不足
お話の内容がまとまっていないと、子どもたちは、お話の展開についていけず、飽きてしまいます。保育士は、お話の構成を考え、起承転結を意識して、3分間という時間内に話をまとめる必要があります。試験では、お話の内容が、3歳児に理解できる言葉で、分かりやすくまとめられているかが評価されます。
3分間という時間を守れない:時間感覚の欠如
試験では、3分間という時間が厳密に計られます。時間内に話を終えられない、または大幅に時間を超過してしまうと、時間感覚が不足していると判断され、不合格になる可能性があります。
共通する不合格の原因:練習不足と過度な緊張
実技試験で落ちる人に共通する原因は、練習不足と過度な緊張です。
各分野の対策をしっかりと行い、十分な練習を積むことで、自信を持って試験に臨むことができます。
また、緊張を完全に無くすことは難しいですが、模擬試験を受けたり、人前で話す練習をしたりすることで、緊張に慣れることができます。深呼吸やストレッチなど、自分なりのリラックス方法を見つけることも大切です。
保育士試験の実技で不合格にならないための対策法:分野別に解説
保育士試験の実技試験で不合格にならないためには、各分野の特性を理解し、適切な対策を行うことが重要です。ここでは、音楽表現、造形表現、言語表現の各分野について、具体的な対策法を解説します。
【音楽表現】の対策:自信を持って楽しく歌えるように!
「音楽表現」では、課題曲をピアノで弾きながら歌います。楽譜通りに正確に演奏するだけでなく、子どもたちに音楽の楽しさを伝えられるように、表現力豊かに歌うことが大切です。
ピアノの基礎練習:指の訓練、楽譜を読む練習
ピアノの演奏に自信がない方は、まず、ピアノの基礎練習から始めましょう。指の訓練には、ハノンなどの教則本がおすすめです。楽譜を読む練習には、童謡や唱歌など、簡単な楽譜から始めるのが良いでしょう。毎日少しずつでも良いので、継続して練習することが大切です。
歌の練習:発声練習、音程の確認、表現の工夫
歌の練習では、まず、正しい発声方法を身につけましょう。腹式呼吸を意識し、喉を開いて、響きのある声で歌えるように練習します。音程が不安定な方は、ピアノやチューナーを使って、正しい音程を確認しながら練習しましょう。表現力を高めるためには、歌詞の意味を理解し、感情を込めて歌う練習をすることが大切です。鏡の前で歌ったり、自分の歌声を録音して聞いたりするのも効果的です。
弾き歌いの練習:ピアノと歌を合わせる練習、録音して確認
ピアノと歌を合わせる練習では、最初はゆっくりとしたテンポで練習し、徐々にテンポを上げていくのが良いでしょう。ピアノの伴奏と歌がずれてしまわないように、メトロノームを使うのも効果的です。自分の弾き歌いを録音して、客観的に聞いてみるのも良いでしょう。改善点が見つかり、より良い演奏につながります。
人前で歌う練習:緊張に慣れる、客観的な意見をもらう
試験本番では、緊張して実力を発揮できないことがあります。緊張に慣れるためには、人前で歌う練習をすることが大切です。家族や友人の前で歌ったり、保育園の先生や子どもたちの前で歌ったりするのも良いでしょう。人前で歌うことで、緊張感に慣れるだけでなく、客観的な意見をもらうこともできます。
【造形表現】の対策:時間内に魅力的な絵を描くには?
「造形表現」では、与えられたテーマに基づいて、保育の一場面を絵画で表現します。絵が苦手な方でも、ポイントを押さえて練習すれば、必ず上達します。時間配分に気をつけ、表現力豊かな絵を描けるように練習しましょう。
描画練習:人物、背景、小道具などを個別に練習
絵を描くのが苦手な方は、まず、人物、背景、小道具などを個別に練習することから始めましょう。人物を描く練習では、さまざまな年齢の子どもや保育士の姿を描いてみましょう。顔の表情だけでなく、全身の動きも表現できるように練習することが大切です。背景を描く練習では、保育室、園庭、公園など、保育に関わるさまざまな場面を描いてみましょう。小道具を描く練習では、おもちゃ、遊具、楽器など、保育園にあるさまざまな物を描いてみましょう。
これらの要素を組み合わせて、1枚の絵として表現できるように練習しましょう。
過去問を参考に練習:時間配分、構図、色使いを意識
過去問を参考に練習することで、試験の傾向をつかみ、時間配分、構図、色使いなどを意識して絵を描く練習をすることができます。過去問は、全国保育士養成協議会のホームページで公開されています。
時間を計って描く練習も必ず行いましょう。
保育の一場面をイメージ:具体的な場面を想定して描く
絵を描く際には、具体的な保育の一場面をイメージすることが大切です。「〇〇をしている子どもたち」「〇〇で遊んでいる様子」など、具体的な場面を想定して絵を描くことで、より生き生きとした表現になります。
添削指導を受ける:客観的な意見をもらう、改善点を見つける
絵を描くことに慣れてきたら、保育士経験者や美術の先生などに添削指導を受けてみましょう。客観的な意見をもらうことで、自分では気づかなかった改善点が見つかり、さらに上達することができます。
【言語表現】の対策:子どもが夢中になるお話をするには?
「言語表現」では、3歳児クラスの子どもたちに、3分間でお話をします。子どもたちが飽きないように、声の大きさや速さ、間の取り方などを工夫し、表現豊かに話すことが大切です。
発声練習:聞き取りやすい声、滑舌の練習
聞き取りやすい声で話すためには、発声練習が効果的です。腹式呼吸を意識し、口を大きく開けて、はっきりと発音するように練習しましょう。滑舌を良くするためには、早口言葉を練習するのも良いでしょう。
お話の練習:抑揚、間の取り方、表情などを工夫
お話の練習では、抑揚や間の取り方、表情などを工夫することが大切です。声の大きさや速さを変えたり、間を取ったりすることで、お話にメリハリが生まれ、子どもたちの興味を引くことができます。登場人物になりきって、表情豊かに話す練習もしましょう。鏡の前で練習したり、自分の話を録音して聞いたりするのも効果的です。
題材選び:子どもが興味を持つ、分かりやすいお話を選ぶ
3歳児の子どもたちが理解できる、分かりやすいお話を選びましょう。昔話や童話など、子どもたちに馴染みのあるお話がおすすめです。また、子どもたちが興味を持つような、動物や乗り物、食べ物などが登場するお話も良いでしょう。
構成の練習:起承転結を意識、3分間にまとめる
お話の構成を考え、起承転結を意識して、3分間という時間内に話をまとめられるように練習しましょう。話の冒頭で子どもたちの興味を引き、中盤で話を展開させ、最後にきちんと話をまとめることが大切です。ストップウォッチを使って時間を計りながら練習し、時間感覚を身につけましょう。
人前で話す練習:緊張に慣れる、客観的な意見をもらう
試験本番では、緊張して実力を発揮できないことがあります。緊張に慣れるためには、人前で話す練習をすることが大切です。家族や友人の前で話したり、保育園の先生や子どもたちの前で話したりするのも良いでしょう。人前で話すことで、緊張感に慣れるだけでなく、客観的な意見をもらうこともできます。
緊張対策:本番で実力を発揮するために
試験本番で緊張してしまうのは、誰にでもあることです。しかし、過度な緊張は、実力の発揮を妨げてしまいます。ここでは、緊張を和らげ、本番で実力を発揮するための対策を紹介します。
模擬試験を受ける:本番の雰囲気に慣れる
模擬試験を受けることで、本番の雰囲気に慣れることができます。模擬試験は、保育士養成施設や予備校などで実施されています。本番と同じような環境で、時間を計って問題を解くことで、緊張感に慣れるだけでなく、自分の実力を確認することもできます。
イメージトレーニング:成功するイメージを持つ
試験前に、自分が成功するイメージを持つことで、自信を高め、緊張を和らげることができます。目を閉じて、自分が落ち着いて試験に臨み、スムーズに問題を解き、合格する姿を具体的にイメージしてみましょう。
リラックス方法:深呼吸、ストレッチなど
試験前に、深呼吸やストレッチなど、自分なりのリラックス方法を実践することで、緊張を和らげることができます。深呼吸は、ゆっくりと息を吸い込み、ゆっくりと息を吐き出すことを繰り返します。ストレッチは、肩や首、腕などをゆっくりと伸ばすことで、体の緊張をほぐします。
まとめ:保育士試験の実技は対策すれば必ず合格できる!
この記事では、保育士試験の実技試験について、試験内容、落ちる人の特徴、そして不合格にならないための対策法を詳しく解説してきました。実技試験は、筆記試験と異なり、明確な正解がないため、不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、保育士として必要な基本的な技能や表現力が備わっていれば、必ず合格できる試験です。
実技試験で落ちる人には、練習不足や過度な緊張、そして各分野の特性を理解していないという共通点があります。「音楽表現」では、楽譜通りに弾けない、歌声が小さい、表情が硬いなどの特徴が見られます。「造形表現」では、時間内に描ききれない、構図が単調、保育の一場面として不適切などの特徴が見られます。「言語表現」では、声が小さい、早口、棒読み、子どもに語りかけていないなどの特徴が見られます。
しかし、これらの特徴は、適切な対策を行うことで、必ず克服することができます。各分野の対策法を参考に、毎日コツコツと練習を積み重ねましょう。ピアノの基礎練習、発声練習、描画練習、お話の練習など、自分に合った方法で、楽しみながら練習することが大切です。また、模擬試験を受けたり、人前で練習したりすることで、緊張に慣れることもできます。
保育士試験の実技試験は、決して難しい試験ではありません。しっかりと対策を行い、自信を持って試験に臨めば、必ず合格できます。保育士になるという夢を叶えるために、諦めずに頑張ってください!